海を纏う

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2019/09/10 20:46

ハンドメイドでジュエリー制作をしていますartworks Pezです。
沖縄石垣島で暮らし始めてからジュエリー制作をスタートし、今年でちょうど20年を迎えます。
彫金を学び、制作をしながら島の貝の魅力を知りました。
特有の色と光、優しく滑らかなつけ心地。カットの方向や研磨によって様々な表情をみせる貝は、手を掛ければジュエリーの素材として主役になれると感じました。

Pezでは数種類の原貝を素材にしています。
今日は夜光貝の事をお話しますね。



夜光貝。海人から仕入れて石垣島から連れて帰った所。


夜光貝はGreat Green Turban Shellの名の通り、ブルーグリーンの層を持つ貝でこの様な色やモザイク模様を持つ貝は珍しいです
一番外側の石のような部分を落とすと、順番にグリーンの層、白い層、真珠層、が現れます。
真珠層の部分は琉球の時代から螺鈿の素材として扱われてきた、装飾の素材として歴史のある貝。

石のような部分を落とすとグリーンが現れます。

カットし、ペーパーで丁寧に磨き上げていくとこんなに輝きを増すのです。
今までかなりの数を磨いてきましたが、その度それぞれの個性に感心しながら研磨しています。


夜光のグリーンの層が真珠層に浮かんでいるようなブレスレットを紹介します。
「夜光貝鹿革ブレスレット」


真珠層とグリーンの層は貼り付けではなく研磨のやり方で現しています。
ダークブラウンの鹿革で編み込んだこちらの貝はグリーン、ブルー、ブラウン、ブラック、ホワイト。まるで空からみたサンゴ礁の様に色を織りなしています。個体によって色と模様はまったく異なるので、唯一の、自然がつくりだした模様です。
敢えて金具を使わず、貝と本革、自然素材の優しいつけ心地を伝えたくデザインされたブレスレットです。

肌で自然を感じる。自然と共に在る。

自然を身に纏うジュエリーのぬくもりをぜひ感じてください。

artworks Pez